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2008年12月8日  所長 菅野知子
ヒブHibとは?
 Hibとはインフルエンザb型菌(ヘモフィルス・インフルエンザHaemophilus influenzae type b;通称 ヒブ)という細菌名の略です。細菌性髄膜炎という重症感染症の原因となる細菌の中で最も頻度の高いものです。肺炎の他、喉頭蓋炎や菌血症などの重症感染症を引き起こします。名前は似ていますが、冬に流行るインフルエンザウイルスとは全く異なるものです。

細菌性髄膜炎はとてもこわい病気
 大切な脳を包む髄膜という部分に細菌が感染することによっておこる、子どもにとっては生死に関わる重篤な病気です。ヒブは、ヒトの鼻の奥に潜んでいて、それが血流を介して髄膜に侵入します。
 細菌性髄膜炎の初期症状は熱、不機嫌、食欲不振など、普通の風邪に似ていて、発症早期に診断することはとても難しい病気です。数時間〜数日の経過で、意識状態がはっきりしなくなり、髄液検査の結果から細菌性髄膜炎の診断が下されます。
 現在、日本では細菌性髄膜炎に年間1000人近くの子どもたちが罹っていて、そのうち、このヒブによる細菌性髄膜炎が約6割、およそ600人といわれています。免疫機構が未熟なため、0才から1才台の赤ちゃんや小さな子どもが集中してかかります。5%近くの子どもが亡くなり、約20%の子どもに、難聴や四肢麻痺などのさまざまな後遺症を残します。
 さらに困った事に、ヒブは、2000年頃から、抗生物質に効きにくい耐性菌に、急速に変化してきていて、治療の選択が難しい深刻な事態となっています。

世界では当たり前のヒブワクチン
 欧米ではなんと15年以上も前からヒブワクチンが導入されています。世界保健機構(WHO)は1998年、定期接種を推奨し、導入を促しました。ヒブワクチンは現在、世界110ヶ国以上で使われ、92ヶ国が乳幼児への定期接種(公費負担)を実施しています。
 世界のほとんどの国々において、このヒブワクチンは既に定期接種され、多くの子ども達が恩恵を受けているのです。

ヒブワクチンの効果は抜群
 ヒブワクチンの普及した国では、ヒブによる細菌性髄膜炎はすでに過去の病気になっています。
 米国では、ヒブワクチン導入後、ヒブ髄膜炎の発生数は年間1万5千例から100例以下に減少し、髄膜炎による死亡数は年に500例あったのが5例以下に激減しました。また、デンマークでは、ヒブワクチン開始後、ヒブ髄膜炎の発生は、年間ゼロまたは一人にまで減少しました。ヒブワクチンによって、ヒブ菌による重症感染症を確実に減らすことができるのは明らかです。

日本のヒブワクチン
 日本では、2007年1月ようやくヒブワクチンが承認され、2008年12月から発売されました。しかし、細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会や医療関係者などが中心となって公費負担による定期接種化を求めて署名活動を展開しましたが、定期接種は認められず、自費での接種です。導入が非常に遅れたこと、定期接種にならなかったことは、とても情けない日本のワクチン行政の現状といえます。一部自治体が独自に補助する動きもありますが、京都では、残念ながら全額負担でのスタートになります。それでも、できるならばやはりうっておきたいワクチンと考えます。

 ヒブワクチンの供給量がとても少ないので、接種ご希望の場合は、診療所にまず、お電話ください。診療所でご相談の上、予約で受け付けます。

ヒブワクチン予約方法はこちらをクリックください
 

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