歯並びについて
悪い歯並びとは
出っ歯(上顎前突) 上の前歯が強く傾斜している場合と、上顎の骨自体が前に出すぎている場合の2種類があります。
前歯がかみ合わない(開咬) 口を閉じても、前歯や側方の歯が上下で噛みあわない状態。前歯で物が噛み切れない場合が多くあります。
八重歯(叢生) 顎の大きさと歯の大きさのバランスが悪いため、歯の生える場所が足りなくなり、デコボコの状態になっています。
受け口(下顎前突) 前歯はふつう、上が外側に出て下が内側になっている。その状態が反対になっているのが受け口です。
悪い歯並びのデメリット
歯並びや噛み合せが正しくないことを「不正咬合」といいます。不正咬合があると以下のような悪い影響をおよぼすことがあります。
虫歯 磨きにくい部分が虫歯になりやすい傾向があります。
歯周病 歯の磨きにくい部分にプラークや歯石が沈着し、そこに存在する細菌によって歯周病が引き起こされます。
顎の痛み 顎が前後左右に動くときは、上下の犬歯から犬歯までの12本がガイドになっています。例えばひどい出っ歯などで、上下の前歯が当たらない人や開咬の人には顎の痛みや顎関節の雑音が生じやすい傾向があります。
発音 歯と歯の隙間が大きい、あるいは歯が内側に倒れている場合など、正しい舌の動きができないため、発音がおかしくなることがあります。舌の動きが悪い舌強直症の場合にも発音が悪くなります。
全身 噛み合せは肩こり、腰痛、姿勢などとも深く関わっていることが最近わかってきています。
社会的評価 欧米では、歯並びや噛み合せの良さは健康管理の一つと考えており、大学進学者のほぼ全員が矯正治療経験者です。海外の人と接する機会が多くなった昨今、歯並びが悪いことによる人間関係の弊害も問われる時代になってきました。
不正咬合がおこる原因は
遺伝 歯の大きさや本数は遺伝によって決まっています。永久歯が足りない、多い人は、早期の治療が必要になる場合もあります。
食べ方 やわらかいものばかりを食べるような食生活をしていると、顎が十分に発達せず、その結果、歯の大きさとバランスが悪くなり、凹凸ができやすくなります。
唾を飲み込むとき舌を突き出したり、指や爪を噛んだりする癖を続けると、前歯が噛みあわなくなることがあります。
病気 幼児期に大きな病気をしたりすると、歯の一部に形成不全が起こることもあります。
口呼吸 正常な呼吸の方法は鼻呼吸ですが、口呼吸を続けていると口の中が乾燥して、病原菌に対する抵抗力が弱まるだけでなく、顔面の発育・成長にも悪影響を及ぼします。バランスのとれた顔面の成長に、鼻呼吸は欠かせません。
悪い歯並びや噛み合わせを治す矯正治療はこちらをご覧ください。
歯並びQ&A
Q:歯磨きをキチンとしていないと歯並びが悪くなるというのは本当ですか?
A:歯磨きをしないと虫歯になり、場合によっては歯を抜く必要もでてきます。そういった意味からも口腔機能はお口の健康次第といえるでしょう。
Q:乳歯で前歯がすきっ歯だったら、はえかわってもすきっ歯ってことでしょうか?
A:子どものすきっ歯は良い歯並びへのステップと考えましょう。乳歯の段階で隙間がないと乳歯より大きい永久歯が生えてきた場合、歯並びが悪くなる可能性があります。
Q:指しゃぶりは歯並びに影響するのでしょうか?
A:指しゃぶりには舌や唇の機能的な運動を促し、心地よい感覚を与え、心に不安があるときなど、自分で自分をなぐさめ安心を得るなどの精神的にプラスの要素もあります。2歳~3歳までの指しゃぶりが歯並びに大きく影響することはありませんが、吸い方が激しい場合や期間が長引く場合などは影響がでてくる場合があります。
Q:1歳半検診で反対交合(受け口)といわれて心配
A:詳しくは、やはり検査などをして診察してみないとわかりませんが、この時期で不正咬合かどうかを確定判断するのは実際に難しいと思います。またこの時期は奥歯の発達が十分でないのでかみ合わせが不安定で「イーってして(歯を見せて)」というと無理に歯の先端どうしを合せる子どもさんが結構います。顎も段々発育していきますし、様子をみていくしかありません。
Q:あごが小さめなので歯がすきまなく並んでいます。永久歯に生え変わったときにスペースがなくガタガタになったりしないでしょうか?
A:永久歯に生え変わるまでに歯と歯のすき間がないと、乳歯より永久歯のほうが大きい歯なので、歯並びが悪くなる場合があります。最近の子どもの発育の傾向上で顎が細くなってきています。やわらかいものが多くなっていることが影響しているといわれており、食事のときにしっかり噛んでたべるように意識することが重要になっています。
Q:矯正に踏み切るポイント、開始の時期(年齢)は?
A:歯列矯正は、数年の間、歯に装置をつけて歯を移動させる治療です。矯正器具が、唇やほおの内側とすれ合ったりして痛いこともありますし、子ども自身が納得して治療に前向きに取り組んでいかなくてはいけません。そういった意味でも子どもが理解できる時期、歯や顎の成長もありますが、やはり小学生になってからだと考えます。
Q:歯並びを悪くしないために気をつけることは?
A:歯磨きなどのお口のケアも勿論大切ですが、顎の発達もとても大事な要素です。つまり“よく噛む”ことです。人は誰でも骨を作り成長させることが出来る遺伝子を持っています。噛むことによって細胞がアミノ酸などの栄養素を取り込んで骨を作る遺伝子活動を活性化してくれるのです。噛むことは脳を刺激したり、唾液を分泌させて消化吸収をよくしたりしますし、“よく噛む”ことは健康と美への最初の第1歩です。